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ジュニアのためのトレーニング講座
体力低下の実態
こどもは放っておけば育つ時代ではない
毎年文部科学省から発表される調査によれば、この20年間、子どもの体力は低下の一途をたどっています(下表参照)。下表は立ち幅跳びの年次推移ですが、50m走、持久走、ソフトボール投げでも同様の傾向を示しており、筋力やパワーを必要とする種目で低下の程度が大きいようです。またこうした体力低下には下げ止まりの傾向が見られません。その影響は10年遅れで大学生や若年成人の体力低下というかたちでそのまま反映されてきています。
表・「体力・運動能力調査報告書」(文部科学省スポーツ・青年局)
この背景には現代っ子のライフスタイルの変化があります。塾や習い事に忙しく、自由に遊ぶ時間も、そして駆け回る広場もなくなりました。こうして育った現代っ子は本当に弱い・・・・・。朝礼で立っていられない、転んだだけで骨折、といった例が後を絶ちません。かつて大人の病気だった生活習慣病の傾向さえ見られるようになってきました。
●	ジュニアスポーツの二極化
しかし一方で小さい頃からスポーツ教室に通って、英才教育的にスポーツする子ども増えています。運動する子ども・しない子どもの二極化ともいえます。
教室に通う子の多くは小さい頃から特定の競技動作をくり返すことにより、アンバランスに筋が発達していたり、オーバーユース(使いすぎ症候群)などのスポーツ障害を抱えていたりします。リトルリーグのピッチャーを例に挙げてみましょう。まだ肩が充分に発達していないうちからとにかく投げ込みを重ねます。この投球動作の繰り返しにより特定の関節に同一方向のストレスが加わりつづけ、野球肩、野球肘といった投球障害に悩まされ、高校生になる頃には野球を続けることができなくなっている例もあります。こうした偏った英才教育が選手生命を逆に短くしてしまうこともあるのです。
筋力トレーニングのメリット
こうした2つの問題を解決する方法、それはウエイト・トレーニングです。「背が伸びなくなる」「ケガをする」といったイメージを持たれがちですが、正しい指導のもとで行えば決して危険でもマイナスでもありません。子どものウエイト・トレーニングは重いバーベルを挙げることが目的ではなく、自体重や軽いダンベルなど適正な負荷を用い、バランスよく筋肉や神経の発達を促すことが目的です。
また、ウエイト・トレーニングは体力レベルが非常に低い子どもからトップのジュニア選手まで、やり方次第で全ての子どもに合わせた内容の体づくりが可能です。すでに競技スポーツに参加している子どもは技術練習と並行して行うことにより障害を予防し、しっかりと練習をこなすことができるので競技能力も向上します。さきほどのリトルリーグのピッチャーであれば、技術練習と並行して投球動作に関わる筋肉を鍛えておくことによって、障害予防とパフォーマンス向上(球速が上がるなど)の2つのメリットを得ることができます。
表・「体力・運動能力調査報告書」(文部科学省スポーツ・青年局)
トレーニングの進め方
発育とトレーニングの関係 発育の個人差を考慮する スポーツで起こりやすいケガ
トレーニング計画の立て方 ストレッチングを取り入れる 見逃せない